PMD中高一貫コース
中高一貫校は医学部受験に本当に有利なの?
医学部受験が難化しているなか、合格を勝ち取るために中高一貫校を選択する方が増えてきています。医学部を志望する場合本当に中高一貫校は有利なのでしょうか。PMD医学部専門予備校で英語を担当し多くの中高一貫校の生徒や既卒生を指導してきた岡崎修平先生が、中高一貫校のメリットとデメリットを解説します。
医学部受験にむけて・中高一貫校のメリット
〜入試問題〜
入学前のことにはなりますが、中高一貫校においては中学受験対策自体がメリットといえます。中学受験を視野に入れる場合小学4年生、遅くても5年生から進学塾に通って対策をする方が多いのではないでしょうか。小学校では退屈してしまう生徒にとっては、塾の授業は興味を満たしてくれるだけでなく学力を付ける貴重な機会となります。算数においては数理的な問題を解くことで、また国語においては大人が読むような文章に触れることによって「思考力」や「読解力」の向上が望めます。読解力の向上が望めます。また問題量が多い中学受験においては、時間内に解くためのスピードが必要となり「集中力」を身につけることができます。青年期の早い段階で職業選択をする医歯薬学部受験生にとって、小学生の時期に能力を伸ばしておくことは、将来のことを考えることにも役に立ちます。
〜先取り学習〜
一般の高校では、入試直前になってようやく全内容が終了するという場合もあります。一方中高一貫校では、6年間を通したカリキュラムが可能になります。高校2年生でカリキュラムを終え、高校3年の一年間をまるまる受験対策に使うことができるのは大きなメリットといえます。特に医学部コースが高校では、医学部予備校で教えるような解法を教えることもあり通常の現役高校生ではなかなか解けない問題も時間をかけずに解くことができます。ちなみに国公立大学の医学部では大学ごとの問題傾向はさほど大きくはありません。また特殊な解法が必要な問題や極めて専門的な問題が出ることはそれほど多くありません。一方私立医学部においては各大学によって大きく傾向が違い、難問が出たり特殊な解法や高校の知識だけでは解けない問題が出ることがあります。なかには英語の長文が、3題とも医学英語の問題だったりすることもあります。私立医学部を志望する場合は、特に中高一貫校のメリットは大きいでしょう。
〜安定した環境〜
高校受験がある場合は中学卒業と同時に環境が変わりますが、一貫校では6年間通して安定した環境を得ることができます。同じ中学入試を切り抜けた生徒が集まるため、近い学力レベルで切磋琢磨できることや、周りに悪影響を与えるような人が少ないこともメリットになります。特に中高一貫の上位校においては難関である医学部を志望している生徒も多いので、進路指導の先生も医学部受験に精通しており情報も多く適切な指導を受けられます。
医学部受験に向けて・中高一貫校のデメリット
中高一貫校のメリットを挙げましたが、メリットを得られないこともあります。
安定した環境は、裏を返せば、環境を変えたくても変えられないということです。良い先生に当たれば6年間充実した授業を受けることができますが、授業力のない先生に当たってしまうと、6年間力のつかない授業を受けることになります。
先取り学習では、授業についていければアドバンテージとなりますが、一度遅れてしまうと取り返しのつかない事態となります。復習する機会が少ないまま授業が進んでいくため、気づけば何もわからないまま受験期を迎えることもあります。
高校生になった段階でも中学内容がほとんど身についていない生徒もなかにはいることも事実です。たとえば英語では一般動詞とbe動詞の区別がつかず、Do you happy?といった文章を書く生徒もいるのです。
〜中だるみ〜
一貫校に通い、良い勉強習慣を身につけることができた人は医学部受験も難なくクリアしていきます。しかし、多くの人はそうではありません。通常は高校受験があるため、一定の学力が身につき、さらに高校受験を乗り切ることで「勉強するための体力」が身につきます。この「勉強体力」や、いわゆる「ガッツ」と言える「何かをやり抜く力」がつかないケースもあります。
〜マイナスにはたらく成功体験〜
高校受験を乗り越えた人たちは、成功体験の記憶が新しく、「受験とは大変なものだ」と認識して医学部受験に向かっていくのですが、中学受験はあくまで13歳のときの記憶なので、大学入試の頃にはその時の成功体験の記憶は薄れてしまっています。逆に受験を甘くみてしまい、入試直前になってもダラダラしている生徒をこれまで多く見てきました。
●PMDの中高一貫コースでできること
〜マンツーマンで取りこぼしを徹底指導〜
ペースの速い中高一貫校の「先取り学習」で取りこぼしてしまった箇所を徹底指導します。マンツーマンであるため、苦手箇所を正確に把握し、無駄のない指導を行うことができます。また、推薦入学を志望される方には学校の進度に合わせた定期テスト対策を行うことができます。
〜圧倒的な演習量〜
また、中高一貫校の「中だるみ」の対策として、適切な課題を出すことでモチベーションを保ちます。高校3年時には、主に日曜日に実施する年間40回の演習を自由に受けることができます。医歯薬受験という観点でみたときに演習不足になりやすい箇所を重点的に指導することができます。また、演習を通して中高一貫校の生徒に不足しがちな「やり抜く力」を鍛えることで合格へと導きます。